2015年3月:みちこ先生のニコニコ通信

学力低下を招く少子化 3

2015年3月16日

少子化は、学力低下をもたらしている。
という私の話に、
全国を飛び回っている学習塾コンサルタントが、
少子化と学力低下に関連性があるという話は
初めて聞いた、と述べた。

人口減少の速度が速い県に住んでいるからこそ、
気がつくことなのだと思う。

昨年の「全国学力テスト」の結果を受けて、
鹿児島県では、月1回、第2土曜に、授業を始めることになった。
全国でも初とのこと。

かなりの危機感の表れだと思う。

開始時期は、全地域が同じではなく、
4月を皮切りに、秋までに全地域が始めることになっているようだ。

土曜日に行う内容は、地域によって様々で、
地域との連携を深めた行事が多いそうだ。

こういうものは、これまで平日に行ってきたようだが、
これらは、事前の準備に時間がかかるとのことで
これを土曜日に移し、
平日の勉強量を増やすということのようだ。

勉強量が増えること自体は、いいことだと思うし、
保護者も学力アップにつながるということで、
賛成が多いそうだ。

保護者の期待通りの結果が出ればいいが
子どもたちの外的環境は変わっていない中では、
いい結果が出ることを望むばかりだ。


話は飛ぶが、毎年、新入社員に贈っている言葉がある。
19世紀のイギリスの哲学者ウィリアム・アーサー・ワードの言葉だ。

凡庸な教師は、ただしゃべる。
よい教師は、 説明する。
優れた教師は、自らやってみせる。
偉大な教師は、心に灯をともす。

子どもたちの心に灯をつけることができれば、
あとは放っておいても勉強する。
自分たちの仕事の中で、一番難しいところだ。


子どもたちの公立高校受験に際し、
競争率が1を割り、
0.5以下の高校が10校に上り、
100に近い学科で、定員割れを起こしている状況のなかで、
子どもたちの心に灯をともすことは、
至難の技のように思われる。

定員割れの高校に出願した生徒の数は、
10,678人中、私の足し算に間違いがなければ
 5,001人。
率にして、約47%に上る。

中学3年生の半数近い生徒が、
勉強意欲を失っていると思われる。

児童・生徒の勉強意欲が湧く環境が整わないのであれば、
教育意識の高い保護者の子どもたちや、
昴で勉強している子どもたちと、
学校以外で何の勉強もしていない児童・生徒の学力差は、
今後、ますます開いていくだろう。



学力低下を招く少子化 2

2015年3月10日

昨年、鹿児島県の教育界には、激震が走った。
文部科学省が行う「全国学力テスト」の結果で、
鹿児島県の小学6年生と中学3年生のテスト結果が
47都道府県の中で、真ん中よりも下、
それも最下位に近いものがあったからだ。

詳しく言うと、次のようになる。
国語、算数・数学ともに、基礎的知識を問うA問題と
知識の活用を問うB問題に分かれている。

小学6年生  国語A  31位
         国語B  24位
         算数A  23位
         算数B  46位

中学3年生  国語A  40位
         国語B  39位
         数学A  40位
         数学B  32位

これとても、
公立高校の定員割れと無関係ではないと考える。

定員割れの状態が長く続けば続くほど、
地域には、のんびりムードが定着してゆく。
大人から子どもたちへ。
高校生から中学生へ。
中学生から小学生に。

子どもたちの生まれ持った能力に差はないと思う。
しかし、私どもの模擬試験の結果を見れば、
明らかに、
子どもたちの成績と公立高校の競争率には、
相関関係が存在する。

こんな理不尽なことはない
と考えるのは、私一人ではないはずだ。

一般的に、少子化は高齢化と一体化され、
「少子高齢化」と言われることが多い。
それも、経済的なことで論議されることが多いが、
少子化は、それよりもはるかに重要な課題だと考える。

資源のない日本にとって、
唯一の資源である人財が、
少なくなるだけでなく、やせ細っていくのだ。

子どもたちが勉強するようになる環境は、
何が何でも整えなくてならないと考える。


学力低下を招く少子化 1

2015年3月 9日

2月下旬、
鹿児島県教育委員会から、
2015年度の公立高校の入試状況が
発表された。

募集定員から推薦入試内定者などを除いた定員は
11,551人(本来の定員は 12,467人)
これに対して、出願数は、
10,678人

平均倍率は0.92倍

定時制高校を含めて70の公立高校があり、
学科は156学科に上る。

その156学科のうち、
47学科で出願数が定員を超え、
残り109学科で定員割れを起こしている。

つまり、鹿児島県の公立高校の約70%の学科で、
定員割れを起こしている。

ということは、
よほどのことが無い限り、合格ができる。
つまり、合格が保障されているというわけだ。

どこの世界を見ても、
それが、一流大学の入試であれ、
地域が主催するスポーツ競技であれ、オリンピックであれ、
はたまた世界一の美女を決めるコンテストであれ、
選ばれし者になるために、
勉強する、身体を鍛える、努力するわけで、
出場者全員が合格ですよ、
ということは、有り得ないことだ。

かつて、名門と言われた地方の公立高校も定員割れとなっている。
惜しいことだ。
高校のレベルを維持するためには
定員を1クラス分減らすだけで解決すると思うのだが、
これは、みんな分かっていることだと思う。

それなのに、出来ないのは何故か?
様々な意見があり、色々な思惑も存在するとは思う。

しかし、大人の論理のなかで、
一番大切なことが忘れ去られているのではないだろうか。

つまり、
日本の将来を担う子どもたち自身のことだ。
これから生きていく若い世代の将来の行く末だ。
そして、彼らがつくっていく日本という国がどうなるかだ。

人生のなかで、一番勉強しなければならない時期に、
勉強しなくてもいい環境が続くということは、
資源の少ない日本という国にとって、
あってはならないことだと思う。



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